【DAY1】北海道移住ドラフト会議2020-2021 in 登別 + オンライン開催

「北海道に移住しちゃう?ドラフト会議って、一体?!」

この企画に関わると……移住をしてもしなくても、北海道が大好きになっちゃうらしい?!という噂を聞きつけ、北海道移住ドラフト会議に潜入取材をしてきました。

(記事執筆:みき なつみ)

ー 北海道移住ドラフト会議とは?

北海道のおもしろい・元気な自治体や企業(球団)が、移住やUターンを検討している方(選手)を指名し、交渉権を獲得する移住マッチングイベントです。選手、球団、見学者、運営スタッフも含めた参加者全員で「人が、北海道を動かす」をテーマに交流し、新たな出会いを創造しています。2018年度よりスタートした北海道移住ドラフト会議ですが、第3回目となる2020-21年度は、登別石水亭(野口観光株式会社)の現地会場とオンライン配信でのハイブリット開催となりました。

(ドラフト会議恒例?!運命のくじ引きの瞬間を再現する北海道移住ドラフト会議実行委員会「さーもんず」)

ー 3年目を迎えた今のお気持ちを実行委員会「さーもんず」に聞いてみました。

(さーもんず)

「1年目の選手として参加した人が、球団になったり、スタッフになったり……なかには、毎年選手として参加してくれる人もいます。このイベントに関わり続けたいと思ってくれていることに、感謝を抱かずにはいられません。

新型コロナウイルスによる情勢の影響で、イベントを開催したくてもできない時期が続きましたが、1年目、2年目と培ってきた、リアルでの、あの熱量を守りたい。悩みながら手探りの議論を重ね、オン・オフラインのハイブリット開催で行うことを決断しました。」

(北海道移住ドラフト会議初の現地会場+オンラインのハイブリット開催に)

(現地会場では、全員PCR検査キットを実施し、フェイスカバーやマスクを装着。)

「運営側としては、初めての挑戦。現地の満足度に焦点を合わせすぎると、オンライン参加の満足度が下がってしまう、逆もまた然り。過去最大の複雑性を持った、とても難しいイベントになりました。」

(会場の様子は、カメラでzoom中継をしています。)

「参加者全員の満足度をどう高めていくか?という課題の中、いざ開いてみると、リアルと同時開催してよかった、会場の熱量がオンラインにも伝わった、という実感が残りました。」

(オンラインでのコミュニケーションを担当した柴田さん)

「回線速度や配信への課題はあったものの、オンライン参加者からも、会場との一体感を感じたという声を頂戴して、スタッフ一同ほっとしています。」

(2日間、睡眠不足と戦いながら駆け回っていたスタッフチーム)

北海道移住ドラフト会議は、球団と選手の募集、選手面談、エントリーシートの送付、開催、キャンプインと約8~10ヶ月かけて準備をしているのだとか。オン・オフライン飲み会を開催してコミュニケーションをとり合いながら、一緒に作り上げていくということを大切にしています。

「さーもんず」って、実行委員会のことだと思っていたのですが、実は、この企画に関わってくれる全員のことを指していて「故郷へと力強く泳ぐ鮭のように、北へ!」というメッセージが込められているそうです。泳いでいると、いつの間にか仲間が増えているようなきっかけの場を継続的につくっています。

ー「 2020-21北海道移住ドラフト会議」

【 選手 】
現地参加 14名
オンライン参加 22名

【 参加球団 】
石狩シェアハピシティ計画
安平町
北海道ひだりうえ連合
ネットドア(株)
(株)ファームノート
名寄市
東神楽町
ニセコまち
八雲
津別町(オンライン)
利尻町(オンライン)
大樹町(オンライン)

【 スポンサー 】
本ドラフト会議の趣旨に賛同し、ご協賛、ご支援いただいている法人オフィシャルパートナー

株式会社ACTNOW
株式会社esエンターテイメント
The360合同会社
きょうど料理亭杉ノ目
野口観光グループ
株式会社北海道アルバイト情報社
株式会社北海道新聞
NPO法人住んでみたい北海道推進会議
北海道ニュービジネス協議会
株式会社ゆうちょ銀行

【協力】
ソフトバンク株式会社
シミックホールディングス

【 サポーター 】
クラウドファンディングにより50人1,807,000円のご支援。

北海道移住ドラフト会議がきっかけとなり、出会いやプロジェクトが生まれたり、関わり合うことが続いていくことは、嬉しいこと。さて。今年は、どんなドラマが生まれるのでしょうか?

それでは、2日間に渡り行われた北海道移住ドラフト会議をレポートしていきます!

ー 2021年3月6日、北海道移住ドラフト会議1日目

【登別会場、開場】

全道各地から、参加者が集まりました。広〜い北海道!登別まで片道5時間かけてきたという方も。

(登別市と野口観光さんのあたたかい協力をいただきました。)

(人が集まり始めた登別石水亭会場。)

(ポケットwi-fiやipadを提供してくださったソフトバンク株式会社・宮本さん)

(The360合同会社による配信)

(昨年選手だった玉城さんが、ドラフト指名があった利尻町に珈琲を卸しています。今年はスタッフとして、会場で「ツギノバ珈琲」を淹れてくれました。)

(代表・五十嵐さんの開会挨拶。クラウドファンディングの断髪権によりリターンにより、この髪型になったそうです。会場の視点は、どうしてもついアタマの方へ。)

【開会】

「北海道移住ドラフト会議は、今年第3回目を迎えました。累計の参加選手も100名を超え、さまざまな自治体や企業とのお付き合いも増えてきました。たったひとつの出会いが、その『人』であったり、その『町や地域』の変わるキッカケになることを信じ、このイベントを続けています。実際、移住はもちろんビジネスや遊びなどさまざまな化学反応が生まれているんです。未来につながる、たくさんの出会いをこの二日間から生み出していきましょう。最高に楽しんでいってください。」

(球団と選手の紹介タイム。リピーター参戦者だけではなく、今回初参戦の球団や選手も多数。)

【 選手宣誓 】

(選手宣誓は、北海道移住ドラフト会議史上初となるニューハーフ選手の伊藤 愛子さん。)

(ラジオ体操で身体をほぐします。)

【 球団トークセッション&アピールタイム 】

球団トークセッションでは、
1. 球団(まち・企業)の良いところ
2. 球団(まち・企業)悩み、足りないと感じていること
3. こんな人にきてほしい!

という内容をパネルディスカッション(=大喜利形式?)で行いました。

(「絵で描いて」「日本語以外で表現して」という進行・五十嵐さんの無茶ぶりにも即座に対応する球団のみなさま。)

(切れ味のある?!大喜利が続きます。)

(オンラインへの配信&オンライン参加の球団・選手とのコミュニケーションもリアルタイムで行われていました。)

(「一緒に冒険する仲間を探したい」と、ひだりうえ連合の原田さん)

【 選手プレゼンテーション 】
続いて、選手のプレゼンテーションタイムです。それぞれのバックグラウンドやスキルや想いが、60秒という短い時間に凝縮されています。プレゼン力もドラフトで指名されるかどうかを左右する大切な要素です。

(ひとり1分という緊張感漂う中で、自己アピールをしていく選手たち。)

(凝縮されたプレゼンテーション力が試される?選手の個性が光る瞬間です。)

(真剣に耳を傾ける球団側にも、緊張感が漂います。)

(オンライン・オフライン合わせて、計36名のプレゼンテーション。球団側は、メモを取りながら真剣に聞いていました。)

選手が立候補した理由は、様々です。

選手プレゼンテーションより▼
・3年前くらいから、ドラフト会議は気になっていて先に移住をした。2年以上前にドラフト会議の飲み会に東京で参加していて、今回、初めて参加した。

・IT系のコンサルをしており、球団参加、スポンサー参加を経て、今回は選手が楽しそうだとおもい、選手として初参加した。仕事のお客さんに自治体が多く、自治体との繋がりができたらいいな、と思っている。

・地域のプロモーション記事を書きながら、無拠点生活をしているが、ゆかりのある北海道で拠点をつくりたい。

・空撮メインのドローン映像作家をしていて、北海道の転々としながら、撮影をしている。一緒にカンヌの観光映画祭のレッドカーペットを歩いてくれる人を探している。

etc…

オンラインの参加者の中には、日本国内にとどまらず、アメリカ西海岸から選手として「北海道の情報を海外に発信することでお役に立てたら」と思い参加した方もいました。

【 お見合いタイム 】
続いて、5分ごとのお見合いタイム×全26セッションが、オン+オフ同時に行われます。明日のドラフトへ向けての大切な対話の時間です。

(お揃いのTシャツで一体感のある名寄市。5分間は、あっという間に過ぎていきます。)

選手と球団の対話が、めまぐるしく進行していきます。球団は、選手のプレゼンテーションを聞きながら、こういう人がきてくれるとこんな事業ができるかもしれない、と思案を重ねます。

たとえば名寄市では、プロポーズの事業をしている選手のプレゼンから、お見合いをコントのようなユニークなイベントにして結婚のチャンスを増やしたり、インテリアコーディネーターの方に移住の窓口になっていただき、家のコーディネイトをしてもらうなどの二拠点生活をしてもらうのも魅力的だというアイデアが生まれました。

(オンライン・オフラインと順々にお見合いします。)

(オンライン参加の球団は、別室でipadにて選手とのお見合いを行います。)

ドラフト会議で指名できる選手の人数は限られていますが、まちとの接点が生まれるのも北海道移住ドラフト会議の大切な要素です。イベントとしての楽しさが抽選にはありますが、対話の時間をきっかけに、まちに遊びに行くきっかけになったり、新しいプロジェクトや仕事が生まれるきっかけが生まれたりすることが、醍醐味。

【 zoomオンライン休憩所 】
お見合い会場とは別の休憩所では、選手同士が交流を深めました。

(zoomでオンラインの選手と会場を繋ぎ、休憩所として雑談をしました。)

選手同士の雑談からも、面白い交流が生まれます。

「出会った人とノリで、やってみるか!と始めたり、なにかやりたい!という人を焚きつけて、カタチに一緒にしていくのが楽しい。ウマが会う人がいたら、ゆるっと始まっていくのが、いいよね。」

ちょっとした会話が、人生を大きく変えてしまうきっかけになるのかもしれませんね。

【 懇親会 】
夜は、オンライン・オフラインを交えた懇親会を。

(人見知りがチャームポイントのさーもんず岩間さんを呼ぶ、黒井さん。)

ー クラウドファンディングで美深白樺ブルワリーと共同制作した「ゆきどけDraft」

(雪解けを感じさせるかわいらしいラベルデザインは、前回選手として参戦し、今回スタッフとして活躍してくれたさくらさんが担当してくれました。)

今回のクラウドファンディングのリターンでは、去年球団だった美深町が「ドラフト会議に関わりたい、貢献したい」と声をかけてくださり、町内にある日本最北のブルワリー「美深白樺ブルワリー」と共同制作で、『北海道移住ドラフト会議2020-21オリジナルクラフトビール』が誕生しました。美深の白樺樹液とホップから生まれた「ゆきどけDraf」のテーマは、「ゆきどけ感」と「忘れられない味」。味わいは優しげな冬の柑橘系とちょっと強めの苦味です。

(食事のあとは、オン・オフ合同の交流会が開かれました。)

タイトなタイムスケジュールの中行われたプレゼンテーションやお見合いタイム〜夜の懇親会まで、選手・球団が入り混じって、交流が続きました。少しでも長く、少しでも多くの人たちが繋がるきっかけができるように。良い出会いが始まることを願いながら、北海道移住ドラフト会議の1日目は終了しました。(続く)

写真 脇田 唯、水野 莉穂、阿部 洵弥

執筆 三木 奈津美

タイトルとURLをコピーしました