INTERVIEW

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大下 紀孝
30代

プレミアムスポンサー「株式会社MILE SHARE」代表取締役大下紀孝スペシャルインタビュー

プロフィール
親の仕事が理由で、幼少期は出身である北海道各地で転勤を繰り返す。高校進学で福井県に移り住み、強豪バスケ部のメンバーの一員となるが、軍隊生活のような日常が続き、この生活を毎日送るべきなのかという疑問が生じ、退学を決意。退学後少し時間が経った後、姉がカナダへ、同級生が海外の様々な場所へ留学していることがきっかけとなり、18歳でオーストラリアへワーキングホリデーを通して一年間生活を始める。その後アメリカにいる友人を訪ね、3ヶ月間過ごす。アメリカでの時間が、その後起業家としての人生を歩み始める人生の転機となる。
大下さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。初めに株式会社MILE SHARE(以降MILE SHARE)を創業する前の大下さんの人生について聞かせていただけますか?
オーストラリアへワーキングホリデーで一年間滞在した後、アメリカにいる友人を訪ねに行きました。そこにいる友人たちが輸出ビジネスを行おうと会社をすでに創業していまして、私もそのビジネスに絡みながらも、自分自身で何かできないかなと探し始めました。ただ、すぐに会社を創業したわけではなく、アメリカ滞在後は世界にある色々なものを見ようと旅を始めました。いよいよ日本に戻ってくることになった22歳くらいの時に、古くからの友人が飲食業を始めるとのことだったので、そこのサポートとして関わり始めました。ほとんど共同創業のような感じでしたね。そしてその飲食業で数年関わっていた際に、MILE SHARE共同創業の森田と一緒に色々とやりたいねと話すようになりました。森田とは地元が近く、昔から知り合いで、お互い自分でビジネスを行っていたことが、話が盛り上がった理由でしょう。それ以降からは森田が経営しているIRGホールディングス(以降IRG)の子会社の立ち上げ3つほどを行いました。私自身も当時から会社を経営していたので、IRGには属しておりませんでしたが、合計すると4年間くらいの年月を費やしました。立ち上げが終わり、自分のミッションもひと段落したので、自分のビジネスに専念しようと動き始めます。元々は外国人向けのビジネスを行おうと思っていましたが、IRGではそのような色ではなかったので、自分の会社の方で今のMILE SHAREの前段のようなものを3年前から進め始めました。
MILE SHAREを創業する前から、かなり濃厚な時間を過ごされていたのですね。それでは早速MILE SHARE創業物語を聞かせてください。
MILE SHAREの構想から少し経つと、多方面からこれはスケールを目指せるモデル事業ではないかと言われ始めました。その時は当時からある自社の一部事業として行おうとしていましたが、分社化させて改めてスタートアップとして進めていこうと決意しました。しかし、この事業を進めていくと様々な困難に直面しました。例えばビジネスを行っていく上でのパートナーがニューヨークにいたり、イスラエルにいたりしたので、コミュニケーションを取ることが大変だったり、会社のルールの違いに戸惑ったり、クレジットカードポイント(以降ポイント)のルールをリンクさせて紐付けていくことにかなりの時間を費やしたりしました。情報も国内からではなく国外から収集が必要で、日本国内で全てが済むわけではないビジネスだったので、国内だけでビジネスを行うよりもかなり大変でした。国外から情報収集していた理由としては、当時からこの事業のロールモデルになるようなビジネスが欧州にはあったので、そのモデルを参考にし、より現代版にブラッシュアップしようと試みていました。合計するとこのサービスを世に出すための準備期間に二年間くらいを費やしていました。他にも大変なことがありまして、それは根本的な仕組みについて知ることでした。海外のエアラインのマイルはサイト内で譲渡できるというルールがあったことを私たちは知らなかったので、そういう根本的なルールを一から調べていくことにもかなりの時間が取られました。もちろんルールを調べるだけではビジネスを生み出すことはできないので、海外では当たり前で、国内ではまだ当たり前として認知されていないものを、どうやって周知していくか、そしてどうやってビジネスとして組み立てていくかには頭を使いました。そのようにリサーチを重ねていって気づいたことがあります。それは20年前からポイントやマイルの資産運用はあったのですが、電話やメールでの応対などの、アナログなオペレーションで全て行われていたということです。その状況を知った時に、そこにテックを入れればスケールするのではないかという考えに行き着きました。今までなぜテックがその領域に入らなかったかとその領域で働いていた海外の友人に尋ねたところ、色々な航空会社があり、様々なルールが存在するため、あまりにも複雑すぎてテックを入れることは不可能だと言っていました。だからこそ、私たちはそこにチャレンジングしてみたという感じですね(笑)。
恐るべき突破力に言葉が出ません(笑)。これだけ海外に目が向いているビジネスですが、会社の創業は日本で行なっていますよね。日本で創業させた理由を教えていただけますか?
情報が海外よりも日本の方が取りやすかったことですね。そしてもう一つは私たちの会社の9割は札幌出身なので、地方から海外で戦える企業やサービスを生み出すという意識も持っていることも理由の一つになります。私たちのビジネスの話をさせてもらうと、私たちのサービスのペルソナーは私たち自身です。地方における移動コストの負担と向き合いたいと思っています。日本ではポイントとマイルの扱い方の制限が厳しいので、もう少しそこに柔軟性を持たせていくという、ポイントとマイルの自由化を行なっていきたいです。それというのも、海外はよりそこが柔軟なのです。ポイントやマイルを自由に活発に動かし行けるようなプラットフォームを作っていきたいです。
ありがとうございます。それではユーザー視点での質問なのですが、ポイントやマイルの提供者と利用者ではそれぞれどのようなメリットがあるのでしょうか?
まずMILE SHAREではクレジットカードポイントやマイルの提供者側は海外のユーザーのみとなっています。その理由としては、日本ではその二つが第三者に譲渡できないためです。ただ、海外ではシステムとして譲渡するということはデフォルトで存在しているので、そこのマッチングを行っています。海外ユーザーからするとMILE SHAREはエクスチェンジ先の一つとして利用していただいて、そこに溜まったポイントを日本のユーザーが使える仕組みになっています。
なるほど。そのビジネススキームの発想は日本では絶対に思いつかないですよね。。
私たちもインターネットの検索だけでは考えつかなかったので、先駆者である人たちとの話の中でヒントを頂きながら、そこに自分たちなりのブラッシュアップを加えたという感じですね。類似のスタートアップは香港でも出たことがあるのですが、そこは潰れてしまいましたね。
そんなスタートアップが香港であったことすら知りませんでした。この先国内でポイントやマイルが滑らかに自由に動かせる環境になっていくと思いますか?
ポイント発行側の会社とはこの一年半くらい話はしています。過去に行おうとしていたとのことだったので、当時なぜうまくいかなったのかも聞かせていただきました。ただ、勝手に時代がそうなっていくだろうという読みもあります。今年に入ってANAマイルで株式投資ができる「マイル投資サービス」なども始まったので、そういった時代に向かっていく上での思想はすでにもうあると思っています。MILE SHAREも今はわかりやすく航空移動に特化したサービスになっていますが、後々はもっとポイントやマイルが汎用的に使えるプラットフォームに設計していきます。
そうなのですね。今のMILE SHAREのHPはお伝えしていただいた仕組みや、将来作っていきたいプラットフォームとしての機能の複雑さがないくらいシンプルな作りになっていますよね(笑)。
今はβ版なので、シンプルになっていますね(笑)。今ちょうどリニューアルをしている最中で、現在は国内線しか使えないのですが、国際線も使えるようにしていくための準備中です。国際線ができると、日本のユーザーだけではなく、海外のユーザーにも使ってもらえるベースができるので、それに取りかかっていますね。
それは楽しみですね!毎日リロードをかけて、毎日リニューアルを楽しみにしています(笑)。続いて、今後MILE SHAREで実現していきたい世界について教えてください。
今現在でもポイントやマイルを使える先というのは、航空券だけではなくて、ホテルやレンタカーなどのトラベル系や、小物などを多種多様に実際は購入可能なのですが、それは発行側が条件などを決めていて、ユーザー目線で見ると、どれがどうなっているのかわからず、利用しづらい環境になっています。そのことからも私たちがポイントやマイルを一括して、欲しいコンテンツが手に入れられるような世界観を提供していきたいと思っています。そして更に先の世界を想像すると、提供者側には高所得者層も多くいるので、寄付型のモデルを組み込むことで、高所得者と世界中の困っている人たちとのマッチングを可能にし、みんながWIN-WINになるようなモデルも作っていきたいです。
素敵な将来像を抱かれていて、すごく感銘を受けています。今までのポイントやマイルに対する考え方と、これからの考え方は変わっていくと思いますか?
ポイントやマイルはユーザーを囲い込むための販促ツールだったのですが、今はB to Bのパートナーシップを組むための無形の証として、通貨的役割としての価値を発揮しています。しかし、それがユーザー側に対してまだ利便性を測れるものとしてまだ存在していないのと、必要なのに手元にない人がいる中で、持っているだけで使わないという人がいる状況があります。その層を結びつけることによって、実際に移動ができた、購入ができたということが起こしていきたいという、シェアリングエコノミー的思想には変化していくと思っています。
今のお話を聞いていて思ったのですが、田舎の子どもたちに普段できない体験の機会提供を行いたい時に、ポイントを寄付するような貢献寄付ができるような世界になっていく可能性はありますか?
そういうことも可能ですね。今ちょうど旭川と東京間をより活発にしようという動きがありまして、通常であれば二万円から三万円かかるものを、弊社のプラットフォームを使えば、三分の一もしくは半分のコストで利用ができるというところの提案をしています。都会と地方との連携というのは増やしていきたいですね。リリースしてから一年半ですが、ヘビーユーザーもいます。空港によっては、LCCがないので、移動コストがかなりかかるという方がいらっしゃいます。そういう人たちにとって、今までの費用で月に二回、三回と往復できるようになると、より多くの機会に恵まれるかもしれません。私たちがファーストチョイスなのか、セカンドチョイスなのかは、ユーザーにお任せしますが、ただ新しい選択肢として存在できればと思っています。
私は北海道最北端の出身なので、今のお話がすごく沁みます。地方出身からするとその選択肢が生まれるのは本当にありがたいです。それではインタビューも終盤なので、北海道移住ドラフト会議を知ったきっかけを教えていただけますか?
元々北海道移住ドラフト会議の五十嵐くんと知り合いで、この取り組みについてはずっと聞いていたのと、更にはこの取り組みが始まる前から、何か一緒にやりたいねとは話をしていました。そして私たちもちょうど一回目の資金調達を終えて、これから一気にドライブをかけていこうというタイミングだったこともあり、北海道を盛り上げていこうとする取り組みを応援しない理由がなかったので、私たちができることをさせていただこうと、今回はスポンサーとして関わることに決めました。
そうだったのですね。そのお気持ちを嬉しいです。ありがとうございます。北海道移住ドラフト会議に期待していることも聞かせていただけますか?
東京でしかできないことは多くあると言われますが、それは環境やエコシステムの構築が未完全のため、生じていると思っています。ロールモデルがしっかりできて、スタートアップとしてのリアルな経験値や、知識、人脈などを皆で共有していけば、場所に関係なく十分に戦えるという感覚を私は持っています。そして人材を東京から呼び戻すためのアピールは大事ですね。九州はそれが上手です。北海道は土地柄がいいので、外国人も含め多くの人が足を運びます。それをしっかり活用して、優秀な人材をたくさん招く。優秀な人材がいればいるほど、良いビジネスが生まれてくるので、受け入れられるための土台作りは行なっていくべきです。その土台作りに期待をしています。
北海道移住ドラフト会議も期間を決めるのではなく、企業・自治体も、北海道に移住を希望している選手も、365日エントリーできる状態になったら面白いですね。
ありがとうございます。今のお話を聞いて、どんどん人を攫っていこうと決意しました(笑)。
大事ですね(笑)。私たちも協力できることはどんどんしていきたいと思うので、よろしくお願いします。
最後に大下さん、そしてMILE SHAREとしてのビジョンをお伝えいただけますか?
最終的な結果はどうであれ、世界で戦える企業になるチャレンジをするというのが、個人的には前提として考えています。日本国内だけで完結するビジネスモデルではなく、海外でも勝負ができると思っているのもあるので、新しいものでチャレンジし、新しいものを作り続けることに挑戦していきます。そして関わった人がWIN-WINになるビジネスモデルを今後も軸として進めていくためにも、利益追求型ではなく、理想追求してくための戦う準備もより整えていきたいですね。
素敵なビジョンを教えてくださりありがとうございます!そして改めて大下さん、今回はありがとうございました!
(インタビュアー兼記事担当:北海道移住ドラフト会議実行委員会さーもんず柴田。)